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地域に伝わる民話『でえたらぼっち』

民話の舞台を訪ねて~笠山と姫島を軽々と担ぐ「でえたらぼっち」

地域に伝わる民話『でえたらぼっち』

笠山と姫島を長い担い棒で軽々、楽々と運んだ古代の大男「でえらぼっち」の伝説をきいたことがあるかなぁ?
山を移動したり大きな手や足の跡を残して全国的には「だいだらぼっち」の名前で伝わる童浦校区の巨人です。

三河湾を見下ろして菅笠(すげがさ)のように立つ笠山(高さ78m)と、その北西3㎞の海上に浮かぶ姫島(高さ62m)。
はるかな昔、でえらぼっちは西の方から二つの山をもっこに乗せて担い棒でかつぎ、太平洋岸の越戸町では渥美半島で一番高い大山(高さ328m)に腰かけて遠州灘で足を洗ったとも伝わります。大男の足跡は今も渥美半島のあちこちに池や沼として残っていますよ。

童浦地区では四十年ほど前から海の埋め立てが始まり、「緑が浜」や「白浜」の地名の広大な埋め立て地が誕生。トヨタ自動車の工場をはじめ多くの企業が進出して、人口も倍の7,000人に膨らみました。他方で、アサリやノリの養殖の漁業はすべてなくなりましたが、伝統の農業は電照ギクやブロッコリー、キャベツなど幅広くとても活発ですよね。
新しい住宅地も増えて、童浦校区の外観は大きく変わりましたが、二つの自然は丸くて濃い緑の“聖域”として手つかずで残りました。
笠山は公園整備が進み、ふもとの笠山公園広場や散策道、山頂の雷電社への石段参拝路を伝いながら豊かな植物群の観察が楽しめ、頂上からは三百六十度の景観が思いのままです。
晴天の日に訪ねてみましょうか。

文: 岡田 健三


この記事は、中日新聞が平成10年11月29日付けで掲載した「古里点描・民話の舞台を訪ねて」をモチーフにしました。


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